ラクラク稚魚飼育2017 経過観察 E08

今回は一眼レフではなくコンデジの写真が多いのでノイズが多かったり(なんちゃってオートフォーカスなので)ピントが良く分からない場所にあっていて見にくいものもありますがご了承ください。 一眼レフは卵の撮影に使用していたので一度固定すると動かせなくて・・・結果あまり写真が撮れていません。

E08 ここから先は謎だらけ 

コロコロと太り上からの見た目はネズミやハムスターのような体形になる時期です。
あまり太らせ過ぎてしまうとカシラの成長が極端に悪くなるそうなので気をつけようと思います。
ここからは冷凍赤虫で体は幾らでも大きくできますが、僕は顔が大きな金魚が好きなので急激に全体を大きくせずに理想の形になる方法を探そうと思います。(何年かかるか分かりませんが今はそこにゴールをおいています。過去の飼育で少しヒントは見つけましたので今年はそれを確かめる作業から始めてみます。)
基本的な知識が整って初めてのオランダ稚魚飼育なのでドキドキワクワクです。

今年も一部に屋外組を設定

結局稚魚の数は21匹でした。
そのうち5匹は(温度差が小さいので)天気が悪い間に外に出しました。
例年だと3月の産卵なので気にしなくてOKでしたが今はもう6月なので急激な変化にならないように念のため青水も薄めでスタートしました。

外で飼育する金魚が強いと言われる理由の1つが温度差への耐性ですが、特に高温への暴露で生み出されるHSプロテインは金魚の免疫システムを強固にしてくれるので、これからの時期は室内の稚魚も徐々に高温に晒します。この目的のためにウチのなかでも最も日当たりが良い一等地を稚魚たちに開放します。3世の時から行っている方法ですが1日の温度変化は室内でも最高で15℃くらいまで開きます。 しかし徐々に慣れさせているからか1匹も死ぬ事無く元気に育ちます。屋外のデータは断片的にしか採取してませんでしたが、今年は稚魚を出す遥か前からデータを採っています。

現在外にいる5匹の稚魚は既に適応しているようで問題なく元気です。
このまま真夏の高温期手前くらいまでは外で育てますが僕はチキンな飼い主なので安全と言う確証が無いと怖いのでいつも真夏は室内に戻しています。 

また今年はベランダで園芸をしているので香りに誘われて鳥やハチが多く来ますので例年は行いませんが防御用にワイヤーフレームをのせておきました。 まあ鳥がおいしそうに思う頃には室内に入れますけど、念のためです。

6月6日
孵化から30日間経過

グループ分けでゆとりのある飼育に

ラクラク稚魚飼育では人間が与えている餌(冷凍アカムシと人工飼料)だけではなく水中のプランクトンや苔なども稚魚が育つのに重要な餌になりますが、過密飼育しているとこの分配量が減るので人間が与えている餌(冷凍アカムシと人工飼料)だけが頼りになります。これを予防すべく食べ盛りになると容器を増やしてグループを分けするようにしています。

最終的にはあと1つか2つ増やすかもしれませんが、現在は9か所(外3、室内6)に分けました。21匹しかいないのに9か所に分けていますw つまり過去のどの稚魚飼育よりもスカスカで飼育してみようと考えています。 今年は定員1匹だけの容器も2つ作りました。この時期だけは「おひとり様飼育」をしてみます。(黒オランダ1世の時も結果的に単独飼育してましたので、その事もあり効果を検証したいのです。)

悩みは天然餌の供給量

天然餌の供給で、この時期が最も中途半端になります。
未だ水を汚すほどのサイズではないので飼育容器内でのプランクトンや苔が増える速度が遅い一方で、初期の頃よりは体が大きいのでその要求量は高くなるので天然餌の供給面では需要過多で苦戦させられる時期です。

ブリーダーさん達のように毎日欠かさず1日4回もの給餌(中には6回、8回という方も居られるそうです)が出来ない僕たちはこうして水槽内に入れたまま放置できる餌を豊富に用意する事で乗り切ろうというのがこの時期の僕の工夫ポイントです。

勿論、ミジンコなど稚魚が食べるまで生きている餌が豊富にあれば水も汚さず、給餌も細かく行わずに済みますので理想的なんですけど、自分で少量沸かす以外には入手できないので・・・

また琉金の時はとにかく餌を沢山与えていればコロコロになるのでそれで良かったですが、オランダやランチュウはそれをするとお腹だけが太くなった変な形になる事と、瘤がある種類の金魚はカシラの肉瘤の発達を気にする必要があるので餌と水質に気をつけながら試行錯誤しなくてはいけないそうです。(そしてその内容は絶対にネットに書くなとキツく言われていますw) 

僕は1世がオランダ
2世・3世・4世が琉金xオランダ
黒オランダ1世がオランダ、
そして今回の
黒オランダ1世IIがオランダ
となり3回目の純粋なオランダ稚魚飼育ですが
2回目はオランダと知らずに育てていたし、1回目は死なせない事が目標みたいな飼育でしたので、一通り経験して得た知識の確認と、それによって新たに生まれた沢山の疑問や謎を解きながら行わないといけない今回は、少し初心に戻って2世の時のように比較実験を幾つか行いながら育てています。

6月16日
孵化から40日間経過

悪魔の味を覚えてしまった子供達

冷凍アカムシや人工餌の給餌を始めてしばらくになりますが、このタイミングになると毎回困った問題が浮上します。
それまで食べていた天然餌をほとんど食べなくなる事です。実際はお腹が減れば食べていると思いますが、以前のようにそこらじゅうをツクツクしている稚魚が減りました。

まるでマクドナルドの味を覚えた小学生のように野菜を食べなくなります。
アカムシ・人工餌・アカムシ・人工餌・・・と人間が与える餌だけをジャンキーのように欲するようになりペット化が止まりません。しかも僕の姿を見つけると飛んできます。1か月前なんか僕を見つけると水草の下で必死に気配を殺していたくせに・・・

「野菜も食べようね」と与えるアカムシのグリーン巻きも昔ならモグモグ食べてたのに
今は中のアカムシだけ食べて外側の苔類は「ぺっ!」って出しやがります。いや、お出しあそばします。

天然餌の中でも活餌だけは大好きなので自家産のアカムシとボウフラは取り合いです。
ボウフラも今や特大サイズでも瞬殺でペロリです。
オニボウフラでもぺろりと食べますし2世や3世の時に見たような食後に消化不良でプカプカ浮いている稚魚も全くいません。
過去の飼育ではオニボウフラはほぼ消化不良で転覆するので稚魚に与えてはいけないとまで思っていましたが、当時と違い今は水質を高いレベルで維持できる方法で育てているので転覆も消化不良も全くでなくなりました。 今回改めて水質管理が如何に重要なのかも良く分かりました。

カシラ育つかしら?

流石オランダの稚魚です。エラ蓋の肉が徐々に分厚くなってきました。ここはこれまで何度か経験したリュウキンとは違う成長の仕方です。
フンタンとエラ蓋までは前回の黒オランダ1世でも形になったのでここは関門でも何でもありません。
金魚屋さんで販売されているオランダの子供で最悪レベルでもこれらパーツは大きく育っていますのでこれは簡単に出るものと思います。
僕にとってまず超えないといけないのは頭頂部の透き通ったゼリーのような肉瘤。
これが出せないと先に進めないので、ここを何とかしたいのです。
顔を中心に撮影してみましたがフンタンの基礎は出来始めていますが肉瘤らしきものは全く出ていません。
肉瘤予定地みたいな場所は色が違うのでココなんだなと分かりますが、毎年このマークが気が付くと全体に馴染んでいき「無かった事」にされてしまうので、今年はこの部分をモリモリ膨らませてほしいです。

ちなみに1年半前に産まれた黒オランダ1世は ▼ 現在こんな感じです。
水草に付いた卵が孵化したのを誰が親か分からず育ててましたが
瘤が出てきて顔がこのように大きくなってきたことで黒オランダだと分かりました。
嬉しかったです。

現在飼育中の稚魚の親に比べると2号も3号も瘤がよく発達していたので親が良かったから出ているだけかもしれないので、それも含めて今回の飼育でどうなるか注視したいです。 市販のオランダ(養殖場産や海外産)はもっとモリモリしているので未だこれではダメですが、自分で育てた中では顔が四角いほうです。角刈りみたいになると困りますが、もう少しだけ立派に出てほしいです。
理想は先日迎えた ▼バルーンオランダのCとD(特にD) のような発達の仕方です。
これは無事に2,3年飼育出来たら化けると思います。
死なせずに維持できるように頑張ります。

恒例のジャングルタンクも既に完成しており稚魚たちはより自然に近い環境でのびのびと成長しています。
かなりうっそうと生い茂るような水草や内部の独特の光加減が見ていて飽きません。

▲ 上の写真の稚魚を含め、今年は2匹ほど肛門が出た稚魚が居ます。
なぜこうなのかは不明ですが、過去にも居ました。
数年前に産まれたこのタイプは現在も健在で飼育していますが毎日最も多くの糞を出しています。
肛門が突き出していても生きていくには支障はないようで特にこれが原因で病気になったりもしません。
昔育てた稚魚(訳あって「ベンさん(仮名)」と命名)で消化不良&便秘気味で糞が途中から出なくなり途中まで出た未消化の糞に栄養が残っているのでカビが生え、そのまま泳いでいるものもいましたが、それとは違うみたいです。

詳しく知りたい方は

 金魚部 ベンさん(仮名) 

で検索してみてください。
早送りのビデオで1匹だけノーマルスピードだったり、
保護色が効かなくなって1匹だけ幽霊のようなカラーリングになったり
何かと話題を提供してくれた1匹でした。
全ては当時の僕の無知な稚魚飼育が原因で起きていたのだと思いますので申し訳なかったです。
あの状態から反省と改善を繰り返して現在のラクラク稚魚飼育が誕生しました。
仕事でも趣味でも去年の自分が恥ずかしいと思えるほど成長したいと思っています。
特に歳をとると誰も注意してくれなくて自分で気づくしかありませんので若い時よりもアンテナを張り巡らせるようになりましたw

話がそれましたが、肛門が出ている金魚に関して・・・
大会に出すとかで他人の評価の対象になる金魚は欠点が少ないことが絶対条件だと思いますが、個人で育てるペットなので個性として受け入れようと思います。 昔は気持ち悪く思って見てましたが数年も世話してると慣れました。 まあケツ瘤だと思えば特に気になりません。 きっとベンさん(仮名)も天国でそう言ってると思います。

つづきはこちらから

ラクラク稚魚飼育2017 経過観察 E09