【金魚稚魚飼育】後期の天然餌 TOP 3

前に投稿した「初期の天然餌TOP3」は肉眼で見て何とか確認できる程度の小さなものでしたが
今回のものははっきりと虫と分かる大きさなので、
苦手な方も居られると思い画像は各1枚だけで構成してます。
内容も「餌」という材料的側面を中心として栄養価や特徴を中心にお送りする事にしました。

第3位 スネール

「え、スネールって金魚の餌になるの?」
と思われる方も多いと思いますが、餌になります。
しかも金魚が大好きな餌なので殻(巻貝の部分)まで全て残さずボリボリと食べます。

サイズは色々ですが増えだすと平均的なサイズとしては3㎜前後くらいの成長段階のものを最も多く目にすると思います。
スネールは全体のサイズがもう少し小さければダントツの1位なんですが、大きい為に稚魚がそこそこのサイズにならないと与える事が出来ないので3位です。
春産卵なら夏の時点で皆が口に入れられますが少し大きすぎて歯でゴリゴリできないようで吐き出します。
成魚は楽勝で食べられますしどの金魚も大好きなので稚魚が無理な大きさまで育ったら成魚に与えています。

ネットでスネールを検索していただくと 駆除 撲滅 みたいなワードと共に出ます。
つまり日本では多くの方がスネールを害虫として扱ってしまっているようです。
僕も大昔(上部ろ過装置を使用していた時代)は害虫だと思っていました。
当時は普段のメンテナンスとして濾過装置を分解して徹底洗浄していたので直ぐに居なくなりましたが、増えては困るものだと信じていました。

でも実は金魚飼育の場合はうまく付き合えば最高のお供になります。

スネールは水を浄化する働きをしてくれます。
より具体的には金魚の糞や枯れた水草や苔などを食べてくれるので環境改善を助けてくれます。
とは言ってもスネールを入れとけば掃除しなくて大丈夫という程の働きはしてくれないので、役に立つと感じるほどではありません。

ただし目には見えませんが水中の食物連鎖をより安定させたり豊かにするには重要な役割を果たしています。

またスネールが多く居るとKHを上げるとも言われますが液体検査では値に変化は見られません。

ここまでは普通の事ばかりです。
では何がそんなに凄いのか?

実はスネール、栄養価では水辺の餌の王様と言えるほど凄いんです。
大富豪が自分の健康維持の為に買い漁るような高級品でもあるので、
安全に繁殖させたものを人間用に高級健康食品として販売している国もあります。

同じような栄養価を持つ代用品は金魚飼育環境には居ないので、金魚には是非定期的に与えたい活餌です。
一度増やせば本気で駆除しない限り絶滅することなく代を重ねるので次々に産まれてきます。

駆除するのが大変なスネールは言いかえれば
誰でも簡単に増やせる餌とも言えます。

基本的にはヘドロだらけの劣悪環境などに増えやすいので一度繁殖させると多くは濾過装置の中で増えます。
駆除したい場合は濾過装置を完全にリセットする必要があるので、「それは困る」という方は手を出さないほうが良いです。

水槽の壁などに出てくれば直ぐに金魚が食べてしまいますが、多くはある程度のサイズまで濾過槽に隠れていますので金魚も食べる事が出来ないのでその中で生き延びて次々に増えます。

1㎜クラスは今でも餌として稚魚が食べているようで、無くなりますが
3㎜クラスは未だ無理なようです。ウチの場合はあと少しと言う感じです。

金魚が大好きな餌ですし栄養価も高いので僕はわざわざ増やして与えています。

メリットもデメリットも少し破天荒というか普通ではないので導入には熟慮が必要ですが僕は金魚にミネラル補給させる手段として数年前から与えています。
以下に栄養価の一部を示しますがビタミンやミネラルは項目が多すぎるので表記は省略していますが、これ以外にビタミン<A/K/B6/B12>・ミネラル<Fe/Mg/P/K/Na/Zn/Cu>など 非常にバランスよく多くの栄養が含まれています。 特にビタミンやミネラルは加工品に添加されたものは吸収されにくいので自然の餌から供給できるのはありがたいです。

スネールの分析値
項目 含有率
蛋白質 16.1%
脂質 1.4%
炭水化物 2.0%
オメガ3脂肪酸 0.2%
オメガ6脂肪酸 0.017%
ビタミンE 0.005%
コリン 0.065%
カルシウム 0.01%
水分 79.2%

第2位 アカムシ

▲ 赤虫が苔を食べてお腹いっぱいになっているの図です。
通常体液が見えている写真が多いので珍しいかな?と思ってアーカイブからこれを選びました。

家庭で増やす場合、今回ご紹介の3つの中では最も増える数が少ない(大きくなるのに時間がかかる餌)ですが、周期があり、そのタイミングごとにドバっと増える感じです。
苔が大好きみたいなので苔を入れておけば食べるみたいで、良く群がっており、苔が豊富になるとそれを繋いで家を作ってその中に住みます。
夏期は温度も高く食欲旺盛なので放置していると冷凍のものよりも太くなりますが、小さい間に捕獲すれば冷凍アカムシよりも遥かに細いので小さな稚魚にも与えられます。
ここでは後期の餌としてのご紹介ですので、十分に大きくなったものが対象ですが、細いものはピンセットでつまめないほど細いです。

アカムシの効果は冷凍のもので知れ渡っているので説明は不要だと思いますが増体に寄与する事が稚魚飼育では大きなメリットになります。

以下に栄養価の分析値の例を示します。
自然のものなので分析値はその個体や季節や産地でバラバラになりますがおよそのアイデアは得られると思います。

冷凍赤虫の分析値
項目 含有率 1 含有率 2
蛋白質 6.3% 4.5%
脂質 0.8% 0.2%
粗繊維 0.3% 0.7%
水分 89.7% 94.6%

第1位 ボウフラ

最も豊産性というか屋外に水を入れたコンテナを並べておけばあちこちで増えます。
特に春から夏にかけてはバルコニーに専属の飼育係のおじさんが居るの?と思う程安定してどんどん産まれてくれるのでワラワラしているのを見たら室内に移してスポイトで大きなものから順に採取して稚魚に与えます。 赤虫は皆が同じサイズで成長するイメージですが、ボウフラは大きくばらつきます。
上の写真のように大きさに差がありますので、小さな稚魚には小さなボウフラを与える事も可能です。
ちなみに最も小さなものはカイミジンコのボディよりも小さな頭なので更に小さな稚魚でも食べられます。

成長スピードが凄くて小さなものでも数日待てば十分大きくなるので稚魚の餌としては増やしやすさからもベストなので1位です。

昔はオニボウフラを与えると稚魚が消化不良になる事がありましたが、水質管理が完璧なラクラク稚魚飼育では特に問題が出ません。
あと名前は分かりませんがボウフラとオニボウフラの間くらいのものが居て1日中ロックコンサートの観客のような動きをしていますが、これは大きさに関係なく見つけ次第稚魚に与えてください。
これまで何度か捕獲したのですが、大きくしてから稚魚に与えようと思っていたら次の日には全員皮だけ残して消えてました。

冷凍ボウフラの分析値
項目 含有率
蛋白質 5.4%
脂質 1.1%
粗繊維 1.0%
水分 92.5%

最後に

僕は虫が苦手でここに出てくる3つとも見るのも触るのも嫌でしたが、
慣れは怖いもので今となっては「カワイイ」とか「美しい」とすら思えるようになりました。
気持ち悪いと思っていた時は直視できませんでしたが、金魚の為にと思ってやっているうちに克服出来ました。もう大丈夫です。
でも、苦手な方は多いと思うので写真は各1枚にしときました。
「もっとグロい写真やビデオを見たいぞ!」と言う方は金魚部のほうの記事をご覧ください。

金魚にとって卵やタネは消化不良の原因になる事があるそうですが、虫は非常に良質なたんぱく源となるらしいので毎回増やして与えています。

ただし冷凍アカムシも田んぼに居るミジンコも、今回ご紹介の3つも全て外部システムからの餌なので常に病気を持ち込むというリスクがある事を念頭に置いて与えないといけません。
確率がどの程度か分かりませんが、時々金魚が病気になる事もあるそうなので外部システムから取り込む餌には注意してください。
どの程度の問題かという事はキョーリン株式会社のクリーン赤虫が3種類もの殺菌を行い徹底的に体内まで”クリーン”にして販売している事でもご想像いただけると思います。
※ただしそこまでする意味があるのか?と言う事は各自で判断する必要があります。 特に金魚飼育の場合。
安心して与えられるというレベルにするにはそこまでする必要があるという事だと考えるとして、僕は安い冷凍アカムシを選ぶ時もボウフラを与える時も同じようにリスクがあると考えて与えているので、病気の金魚や新入り(@保護観察期間中)には与えないようにしています。
何処で線を引くかは常に飼い主さんの責任で考えて行動する必要があります。.

僕自身、スネールは既に何年も代を重ねながら自分の飼育環境で産まれているので少し安心感がありますが、アカムシやボウフラは毎回外部から飛んできた親が産み落としていくものなので少し怖い気がしています。 ただ、僕たちが意識したり気づいたりするかどうかは別として、外で飼育していれば確実に食べている餌ですし、室内でも何かの理由で水槽から金魚を出して数週間空回ししていると色々な生き物が水槽に増えてくるのを見ていても、もし金魚が居ればこれらを僕が見つけるよりも前に食べていただろうと思うので外部からの流入がゼロにできない限り(細かな事を言えば水道水も外部から来るものなので)あまり気にしても仕方ないと思うようになりました。 現在は病気を抱えている金魚や新入りの金魚が居れば、その金魚には自分からは与えないように配慮する程度で、それ以外の金魚にはリスクよりもメリットを考える形で意欲的に与えるようになりました。 栄養価が高いだけではなく抵抗力や免疫力を強化してくれる部分に特に期待しています。

外部環境から来た活餌を与える事が良い事かどうかは未だ分かりませんので現時点では(ご紹介にとどめておき)お勧めするつもりはありませんが、ジャングルタンクに切り替えて数年が経過した現時点では判断できない事もあと5年10年経過すれば何かわかるだろうと思いながら継続しています。

関連 初期の餌に興味のある方はこちらをご覧ください。

【金魚稚魚飼育】初期の天然餌 TOP 3

2件のコメント

  1. はじめまして。

    金魚部さんの記事は、この数か月度々読ませていただき、色々と知ることが出来ました。
    ありがとうございます。
    金魚のことを本当に想っていらっしゃるのだなと感じました。

    kinchanのハチマキ姿かわいいですね。特に「ボウフラは正義」気に入っています。
    訴えている感じが良いですね。

    では、失礼致します。

    • tomoさん はじめまして。
      コメントありがとうございます。

      kinchanを気に入っていただきありがとうございます。
      新しい試みなので意見を聞かせて頂けるのは大変有難いです。
      ちょっと最近”あの顔”を乱用しすぎているので新しい顔の表情とか増やさなくては・・・と思っています。
      でもなかなか気に入ったものができなくてあの顔ばかりを使いまわしていますw

      怒ったり、泣いたりは使える場面が限られるので、1つの顔でポジティブにもネガティブにも見える表情が理想なのですが、簡単には出ません。
      思いついたらノートにスケッチして良さそうなものをソフトで作成しますが・・・難しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です