小さな金魚鉢で金魚を飼育する時や、水槽で稚魚飼育をする時など
エアレーションが強すぎて金魚が可哀想という時に弱める方法です。
図1のように直接接続だと強すぎる場合にその強弱調整の為に使うのが
二又分岐(二方コック)
三又分岐(三方コック)
と呼ばれる金属製の調整バルブです。
ただし使い方にちょっとした注意点があります。
以下に 三又分岐(三方コック)の場合の使用例を示します。
ここで三又分岐を使う場合、
BとCの二方を閉じて AにエアストーンをつけてAの弁で強弱を調整する・・・
つまり、図2 のようにして使う方が多いのではないでしょうか?
実はこの方法は間違いです。
これだと分岐が無い一方コックを使用しているのと同じになるわけですが、
この方法ではエアーがポンプ側に逆流してポンプの寿命を短くしてしまいます。
具体的には逆流防止弁の部分に負荷がかかり過ぎるのです。
正しい使い方は図3のように
Cだけを閉じて、
Aにエアストーンを接続しAの弁は全開のまま、
Bの弁を調整してエアーの強さを決めます。
この方法ならポンプから出たエアーは逆流することなく
全て吐き出されるのでポンプに優しい使い方になります。
つまり余分なエアーは全てBから排出するという使い方が正しい使い方です。
ここで何故(Aの弁ではなく)Bの弁を使って強弱を調整するかですが、
この場合、エアーはAとBの圧力の低いほうにより多く流れていきます。
周りから強い圧で押されていると出にくいからです。
Aはエアストーンが付いていて水中にあるので既にエアストーンの圧と水圧がかかります。
一方
Bは何もついていないのでかかるのは大気圧だけですので
バランスとしてはBからより多くの空気が出ます。
つまりBを全開にしたままだとAには殆ど空気が流れないままBから排出されてしまうので、
Bの弁を少し閉じて抵抗を増す事で圧力バランスを調整しAにも必要なだけのエアーを出せるようにするのです。
文字で説明しても分かりにくいかも知れませんが、一度やってみれば理解できると思います。
更に言えば
◆水深が深くなればなるほど
◆細かな泡の出るエアストーンになればなるほど
◆洗わずに長く使用しているエアストーンになればなるほど
抵抗が増えエアーが出るのにパワーが必要になるので
エアーは出にくくなります。
ですのでこのような条件の場合はBをより多く閉じないとエアーが出ません。
この方法はあくまで簡便な選択肢としてのご紹介であり、
一方を水中にもう一方を空気中にというのは時間の経過と共にバランスが崩れやすいです。
つまり
調整した時はベストなバランスでも
長く使用していると徐々にエアストーンが詰まるので、バランスが崩れてしまい
気を付けないと水中のエアーが止まる事があります。
予防策としてはコップか何かを用意して
下図のように全てを(空気中ではなく)水中に放出するようにすれば長期的にも安心です。
もちろん、エアレーションしたい水槽が複数以上あれば普通に分岐してバランスを調整するだけでOKです。
こんにちは、はじめまして。
とても参考になりました。
うちでは【 図 4 】三又分岐使用例 に近い方法です。
コップには入れていませんが、エアストーンと抵抗の為に逆止弁を2・3個接続したりしています。
エアストーンは空気中に出しているので、今度コップに入れてみようと思います。
Demekinさん はじめまして。
コメントありがとうございます。
水槽側のエアが止まることなく安定してるなら問題ないと思いますが、
僕は水中と空気中の組み合わせの時は結構直ぐにバランスが崩れて停止して厄介でした。
最近は余分なエアーは全てプラストーンと重りをつけてプラ舟に放り込んでいます。
水中同士なら目詰まりする早さも近いものがあるのでバランスも長く維持出来てます。