エプソムソルトとは
日本では金魚の治療には塩水浴が有名ですが、それに代わる治療法として欧米で人気なのがエプソムソルト浴です。成分は硫酸マグネシウムなのでまさに温泉のような効果があり人間用の入浴剤にも良く入っています。欧米では自分で入浴剤を作る方も多くバスソルト、バスフィズ、バスボムなどに入れられます。
人間で言えば
- リラクゼーション効果
- デトックス効果
などがあるものです。
金魚の場合もやはり同じような事が期待されて利用されています。
なので治療というよりも療養とかリハビリというのか、
だからと言って(塩水浴と同じで)気軽にしてはいけないですが。
塩水浴 VS エプソムソルト浴
多少の違いはあるものの大体塩水浴と同じような症状をカバーしています。
まずは簡単にまとめた表で違いをご確認ください。
項目 | 塩水浴 | エプソムソルト浴 |
---|---|---|
推奨濃度 | 0.5% | 0.03% |
成分 | 塩化ナトリウム | 硫酸マグネシウム |
浸透圧の調整効果 | 〇 | 〇 |
金魚の回復を助ける | 〇 | 〇 |
殺菌・寄生虫の駆除 | 〇 | ✕ |
筋肉の緊張緩和 | ✕ | 〇 |
このようにエプソムソルトでは寄生虫や細菌は殺せませんが、その代わりに筋肉の緊張緩和を促進する効能があります。
エプソムソルト浴の効果
エプソムソルト浴は
- 松かさ状態
- ブロート
- メスの抱卵障害
- 転覆病
- 内臓疾患からの回復
に有効とされます。
ただし全ての松かさ、転覆、ブロートに効く訳ではありません。
塩水浴のように水を体内に貯めてしまう効果が無い(若しくは弱い)ので体内の水を外に出す助けになりますし、塩と同じように浸透圧の差を緩和してくれるのでその分の体力を問題と戦い回復する事にまわせます。
更にエプソムソルトは筋肉の動きをスムーズにする働きがあるので各器官の機能障害の緩和にもなります。
ただし塩に比べると強いので濃度は塩に比べるとおよそ10分の1以下でないと安全に永久浴出来ないと思われます。(・・・が、濃度は未確認でギリギリが何処かはまだ分かりません)
エプソムソルト浴の濃度
残念ながら濃度に関しては今も謎の部分があり調査中ですが、初めて書いた記事から2年半経過した現在も不明のままです。 当時に比べると情報はかなり増えましたが相変わらず専門家の方(この場合、獣医さん)はDIPを推奨されていてその濃度を公表されているだけでBATH(永久浴)のデータは全て一般飼育者さんの経験値でバラバラなんです。 今でも数字を見つけたら計算して何パーセントか確認してますが今のところ前回提示した0.03%が最も妥当と考えています。
現時点で新たに判明したのがDIPの濃度ですが
0.1%で30分、3%で30分(両方共獣医さんによる)というのがありました。
これは症状に合わせて濃度を変えておられるのでこうした強弱の有効性に関してBATHならどうなのかなども知りたいので今後も続けて調査しますが今は僕自身も実施して安全と言えるのが0.03%という事に留めておきます。
大雑把な情報になりますがここまでの調査で
- 塩水浴と同じ濃度では濃すぎるという事
- アメリカはペットショップではあまり立派な金魚は買えないのでマニアは皆個人売買で取引していて、フォーラムなどに書き込むベテランは(写真やビデオを見る限り)大きな金魚で実施した数値を書いているケースが多い事
- 明らかに危険と思える数値で実施して悪化させている例が多数ある事
が分かっています。
注意 (薬や塩と同じで)特に金魚のサイズが重要なので何処かで濃度の数値を見る事があれば、どのようなサイズの金魚に実施されているかご確認ください。かなり大きな金魚で大丈夫な濃度を僕たちの金魚に行うと意識を失いそのまま元に戻らなくなる事があります。(塩や薬と同じです)
注意 またDIP(長くても30分くらい)とBATH(永久浴)の違いにもご注意ください。
これにより仕方なく安全側の数値を採用して実施してきました。
それが0.03%です。
もう少し上げたほうが効果が高まる気もしますが、僕が飼育する体長4㎝から6㎝の金魚に対して安全なのかが判断できないので当時確認した数値の中でも低めのものを今も採用しています。最近も何例か目にしたので確認しましたが0.03%より濃度を上げて良いと判断できる根拠は見つかりませんでした。
無理して死なせては意味が無いので
暫定ですがこのブログでは
つまり10Lの水に3gになります。
計算が苦手な方や、不安を感じる方は
以下の記事に塩水浴用の計算アプリがあります。
規定値は0.5(単位は%)ですがここは上から数字を入れると変えられますので
ここを0.03に変えてお好みの水量を(単位はLで)入れて頂けば
何グラムのエプソムソルトが必要かが計算できます。
またDIPとBATHの違いは以下の記事で説明していますのでここでは割愛します。
興味のある方は以下の記事をご覧ください。
2つの治療法 DIPとBATH ←こちらのリンクは記事内の該当部分に直接飛べます
更に塩水を例に、0.03%、0.3%、3%の3段階での効果の違いの説明は以下の記事に書いています。
興味のある方は以下の記事をご覧ください。
塩水濃度で比べる効果の違い ←こちらのリンクは記事内の該当部分に直接飛べます
エプソムソルト購入時の注意事項
最後に注意事項ですが
エプソムソルトを金魚に使う場合、成分は100%が硫酸マグネシウムである必要があります。
また塩に比べると使用頻度は非常に低いので可能な限り容量の小さなものをお選びください。
園芸をされている方または入浴時に利用する予定の方以外は使い切れないと思います。
アメリカではベーキングパウダーに並んで何にでも使うものの1つなので利用用途はたくさんあり園芸でもミネラルの補給と言えばエプソムソルトが出てきます。僕は柑橘類の葉が黄色くなってきたら肥料とは別にミネラル補給としてエプソムソルトを軽く一握り与えるようにしてますがそれでも一度に使う量は知れてますのでまだ半分以上残っています。
以下はアマゾンで販売されているもので安全なものの例です。
僕は楽天やYAHOOは普段の買い物で使ってないので信頼できるお店がどれなのか分かりません。
そんな事もありアマゾンのリンクしか表示しませんがシンプルなものなので信頼できるお店をご存知であればどこで購入しても問題ないと思います。
「無添加」「全成分」「硫酸マグネシウム100%」とか書かれているものをお選びください。
金魚部さん
いつもお世話になっております、ayatと申します。
初めてコメントさせて頂きます。
まず、感謝の気持ちを表したくコメントさせて頂こうとずっと思っていました。
ありがとうございます。
金魚飼育に関する記事でいつもお世話になっていました。
本当は最新の記事にコメントさせて頂くつもりだったのですが、何故かコメント投稿フォームが無く、、、一つ前の記事に投稿させて頂くことにしました。
今年の5月頭からピンポンパールを飼い始めて、そこからアクアリウムや金魚の飼育に関する記事を検索しては読み漁り、
を2週間程繰り返すうちに金魚部ブログへ足を運ばさせて頂くようになりました。
記事を読み進めていく内に、時系列順に全ての記事に目を通したくなり、現在最新の記事にまでようやく追いついた次第です。
とても読みやすく且つ伝わりやすい文章で、大変参考になる内容のため非常に助かっております。
アクアリウムのイロハ、みたいなものもたくさん検索でヒットしたので主要なキーワード(白点病、おぐされ病等)の上位ページは一通り目を通しましたが、、、
その中で金魚部さんのページはなんと申しますか、こう、金魚への愛が溢れていてとても大好きです。
白点病の治療では大体のページが加温と薬浴でokと簡単に閉じられているのに対し、金魚部さんの塩水欲からのアプローチやその経過データは比較にならないくらいの説得力で私の中に入ってきました。
#他のサイトを悪く言うつもりじゃないんです。
また、ご自身の飼育しておられる金魚への愛が溢れまくった記事も大好きです。
稚魚飼育日記も好きですが、名前付きのコを紹介する時のテンションがもう大好きでツボです。
個人的にはそういう思い入れのあるコにスポットをあてて紹介されてる記事もたくさん読みたいなといちファンとしては思っています。
#チョロQ組が好きでした。
まだ飼育を初めて一月なので特に問題が起きてはいないのですが、なにかトラブルが起きたときは金魚部さんの記事を参考に自分でも頑張ってみようと思っています。
これからも定期的に拝見させて頂きます。
以上です、乱文失礼いたしました。
ayatさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
熱のこもったコメントを頂き本当にありがとうございます。
コメントフォームが閉じていたのを知らせていただき助かりました。
青水防止の記事を投稿した直後にブログを破壊してしまいまして3時間ほどかけて元に戻したのですがバックアップというのは主としてデータを元に戻してくれるだけで外部サービスは1つ1つ手作業で何とかしなくてはならなくて、コメントもデータは復元できるのですが動作は外部サービスの1つなので何処かの設定が未だ修正できてないようです。
まだ原因は見つかりませんがしばらくは注意しておきます。
青水予防記事のコメント欄は手作業でオープンしておきました。
ご報告ありがとうございます。
金魚部のほうまで読んでくださったんですか?
それはどうもありがとうございます。
大幅に方針を変更して今は安全重視なのに対して昔の記事は結構イケイケで書いてるので多少ずれがあったと思いますが違和感ありませんでしたか?w
本当は2つをうまく連携させようとしてましたが色々な事が原因で今はこちらに集約する方向に方針転換し1つ1つ書き直しています。
とは言えメンテナンスの事を考えると極力記事の数を増やしたくないので書いても没にする事のほうが多く中々進みません。
検索で出てくる金魚のブログと言えば(まとめサイトを除けば)ブリーダーさんを目指す方々が書かれている事が多いのでしょうか?
僕のようにペットとして飼育する一般飼育者のものと比べると多少温度差を感じてしまわれるのかもしれませんね。
5月から飼育されているという事ですので最初は色々な情報が入って来て驚かれると思います。僕もそうでした。
金魚を作品と考えて育てて居られる方々の場合は気に入らなければ殺してしまう事も多いので「全て流しました」みたいな表現もどんどん出てくるので僕も最初は凄く驚きました。
一方、僕達一般飼育者の場合は金魚が死んだり病気をしたら心穏やかでは居られないので必死で何とかしようとしたりしますのでその辺の違いもあり文字だけの情報で比べるとそう感じてしまうのかもしれません。
とは言え(目的や信じるものは大きく違いますが)金魚を育てる事を趣味としている点では同じですので、その辺は人それぞれで良いのだと思います。
人は人、自分は自分ですので自分の中できちんと線を引けていればよいと思っています。
日本は島国なのでみんなで同じ意見を共有する事が美徳のように語られることもありますが、グローバルな時代なので答えは幾つもあっていいと思いますし、むしろそれぞれの人が自分の信じるものを見つけられる選択肢がある事が何よりも大切だと思っています。
金魚を飼育すると決めた人が全員ブリーダーさんを目指す必要はなく、全員がペットとして育てる必要も無いですし、コレクターさんやその他の接し方もどんどん出てくればいいと思います。
幅広いセレクションの中から自分にあうものが選べるという事がこの時代を生きる上でとても幸せな事だと信じています。金魚飼育以外でもです。
そんな中、僕は金魚をペットとして大切に育てる派としての視点でブログを書いていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
>名前付きのコ・・・・・・にスポットをあてて紹介されてる記事
そうですね、僕もそういう記事を書きたいのですが金魚飼育をしていると次々に新しい事が出てくるのでどうしても目の前で起きている事や興味を持ったものを選んで記事にしてしまうので、それ以外は後回しになってしまっています。
いつかお見せしたいと思っているのが小さな金魚を買ってきて1年後、2年後、3年後と大きく変化していった様子です。(殆どが過去の事例になります)
最近は専ら餌控えめで飼育してるので大きく化けなくなりました。普通に餌を与えていた時はどんどん大きくなり凄く化ける金魚が多く居ました。
余裕が出来たら是非またそういう飼育もしたいのですが、今はあまり世話できないタイミングでもあるので安全運転で維持しています。
金魚部さん
こんばんは、お返事いただけて感激です!!
ファンレター(ファンコメント?)なんて承認されるのか不安で張り付いていました。←
>ブログ破壊
その時ちょうど読んでましたぁ。
次の記事へ行けなくて、何かあったなと思っていましたw
>手作業でオープン
ありがとうございました。
昨日コメントさせて頂いた数時間後にコメントできるようになっていたので、何か見落として報告してしまったのかとヒヤヒヤしていました。
>違和感
私は時系列に読み直しましたので、金魚部さんの失敗から着実に学んで方向転換していく様がよくわかりました。
金魚飼育に対するスタンス?みたいなものがより安全側に倒れていっていたし、過去の記事でも最新の考え方に沿って訂正されていましたので全然違和感なかったです!
連携につきましては関連記事へのリンクで十分ご親切かと思います。
昔の記事をリメイクするのにもお忙しいかと思いますし、完成されている内容ですので問題ないと存じます。
それとも他にもコンテンツ連携をお考えなのでしょうか?
ユーザ側からするとコンテンツ充足しすきて嬉死してしまいますよ!←喜んでいます。
>多少温度差
ただのGoogle検索でしたのでアクアリウム全般に関するサイトさんの金魚のページだったりしました。
こういったサイトさんは手広く魚全般を取り扱っておられるので、本当にキホンのキみたいな部分だけ吸収しておきました。(フィルターの種類はこんなにあるよ!みたいな)
金魚部さんの記事はご自身の飼育経験からケーススタディとして文章をおこしておられるので、言葉の響き方が違いました。
カリスマ生徒会長に入学早々一目惚れしたようなものです。
>人それぞれ
はい、私もそう思います。
先人の皆様に負けないように金魚を大切にかわいがっていきたいと思っています!
>変化していった様子
超大作の予感ですねw
遠くない内に見られることを楽しみにしていますね!
ayatさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
>ただのGoogle検索でしたのでアクアリウム全般
>に関するサイトさんの金魚のページだったりしました。
それはキュレーションサイト、まとめサイト、又はアフィリエイトサイトと呼ばれるものですね。
大きなサイトの多くは企業が人を雇って書かせているもので金魚を飼育した経験がゼロの方々が書いておられますので治療法とかは真似ると危険です。
僕にも過去にキュレーションサイトから依頼がありましたが断りました。
依頼内容は(金魚ではなく)結構色々な分野からお誘いがあり中には女性の化粧品の記事を書いてくれというのもありました。
内容を確認して断りましたが、化粧品会社の担当者さんは「男性でも大丈夫ですよ」って言っておられて驚きました。
それを読んで商品を買う人の立場になると(使った事も無い、化粧の経験も無いおっさんが化粧品のおすすめ記事を書くなんて)全然大丈夫じゃないのと思うんですけどw
企業がやってる場合は商品やサービスへの誘導や販売促進、個人の場合はお小遣い稼ぎが主たる目的ですので僕たちのブログとは目的が違います。
(飼育経験ゼロの方が書いておられるので)中には危険な薬を使う治療を勧めたり、(今時)水槽に直接薬を入れるという昭和の頃の治療法を勧めたりしていたりするので注意が必要です。
>>変化していった様子
>超大作の予感ですねw
いえいえ、小さく広げた風呂敷をそんなにグイグイ引っ張らないでくださいw 伸縮素材ではありません。
これに関しては気軽に楽しく見ていただきたいので
写真を並べて眺めてもらうような感じで考えてます。
前に書いたkinchanのページがまさにその第一弾でした。
金魚飼育の楽しみは色々ありますが、個人的には金魚が成長して買った時とは別の生き物みたいになるのに凄く感動させられたのでそう言うのをお伝えしたいんです。
>カリスマ生徒会長
いやいやいやいや・・・w
僕は初老のくたびれたおじいちゃんですのでカリスマとは程遠いですし
若い頃もどちらかというと生徒会長側ではなく生活指導部にお世話になりがちな生徒でした。
高校生までの成績表の通信欄の歴代トップフレーズは「(もう少し)落ち着いて下さい」でしたよ。
中には心の叫びで書いてる先生も居られました。
そんな感じで小学校から高校までまあまあの頻度で書かれてました。
ですので想像されているのを180度反転させて少し老いさせたくらいが正しいイメージです。
まあその反動で年をとってからは「ちゃんと生きよう」って思うようになりましたけど、「思う」のと「出来る」のはまた違いますからね。
初めまして、こんにちは。金魚飼育を始めて1年未満のものです。こちらのブログではいつも勉強させていただいております。金魚部様? の研究と実践には脱帽するものがあり、おかげさまで60㎝水槽4本で飼育している我が家の金魚たちも元気にしております。ありがとうございます。
さて、7月9日に初めて通販で購入した金魚が到着しました。ショートテールの東錦です。体重測定はしていないのですが、91グラムの既存の金魚よりも大きいので100g程度はあると思われます。関東から北海道への道程のため、搬送には中1日。およそ50時間程度、約15リットルの袋の中で揺られてきたと思われます。搬送による疲労もあろうかと思い、薬浴は考えていませんでした。試着も覚悟していたものの袋を開けると水面に浮上し「エサクレ」の顔出し。すぐに塩水浴に取りかかりました。点滴法でエアレーションの真上に水滴を落とす方法です。3リットルの元々の飼育水に徐々に塩水を垂らしていき、最終的に0.5%濃度の塩水10リットルにします(この水量がダメ)。1リットル加わって4リットルになったところで東錦ちゃんの寝ていた背びれが立ち始めました。イける、と思いました。QTの水量が10リットルになったところでアンモニア濃度を測定しました。濃度は1.5mg/lと3.0mg/lの間くらいでした。3倍強に薄めたにもかかわらずこの濃度となると、袋の中の水のアンモニア濃度は致死量に達していたのでしょうか。力なく水面付近を泳いでいましたが、そのまま塩水浴を開始しました(12時間で全換水)。翌日、エサを食べるかどうか確かめるために、人工飼料を一粒あたえました。食べます。イける、と思いましたが、どうも鱗が立っている気がする、いや、気のせいか、それくらい微妙な立ち方でした。その日の夕方に観察してみると朝よりもほんの少し鱗が立っていて確信しました。松かさ状態です。東錦ちゃんには環境をころころ変えて申し訳ないですが、すぐさまエプソムソルト浴に切り替えるため水合わせを開始しました。大きな個体ということもあり、濃度は0.04%にしました。水量は60㎝水槽で20リットル(この水量もダメかも。12時間で全換水)です。それから2日間経過したところで体表の粘膜剥離が起きました。たらいを購入し水量100リットルで療養させることにしました。(最初からこの水量にするべきでした。36時間~40時間で全換水)エサは人工飼料をふた粒たべました。100リットルの水量で2日目。おそらく鱗が全開です。エプソムソルト浴3日目の今日。私の希望が多分に入っているかもしれませんが、鱗が閉じかかっているようにも思えます。ネットであちらこちらを調べるとエロモナス菌がー、とか見かけますが、この金魚の場合はアンモニア中毒による鰓組織の損傷、その後の腎臓へのダメージが原因のように思われるのですが、このままの飼育環境(エプソムソルト浴0.04% 水量100リットル)で経過観察するのがベターなのでしょうか。お忙しいところ恐縮ではございますが、ご意見いただければ幸いに存じます。
たびたびのコメントで失礼いたします。100リットルの水量にしてからは24時間遮光した場所に置き、水温は19℃前後です。
junさん 初めまして。
コメントありがとうございます。
最初に幾つか訂正をさせてください。
これは金魚部時代の情報でraspberryrepublicでは非推奨です。
詳しくは書きませんが金魚が元気に泳いでいる場合は良いのですが瀕死の状態では水が徐々に混ざらなくなり濃度が濃い部分と薄い部分が出来ます。
つまり危険なのでやめました。他にも色々と理由がありますが、一言で言えばリスク要因が潜んでいて初心者向けではないと判断したんです。
現在は以下の記事に出てくる方法を推奨しています。
塩水に変更する手順
今回はエアレーションを併用されてますので金魚の動きに関係なく水は難なく混ざり何の問題も無いと思いますが、エアレーション無しで金魚が瀕死という場合には是非避けていただきたい選択肢という事だけお伝えしておきたいと思いました。
今後は出来る限りこれらを短期間に移動するのは避けて下さい。
今回は何とか乗り越えたようですが、これだけで急変して死ぬことがあります。
特に通販の金魚であればお手元に届く前に既に2回違う化学組成の水に入れられている可能性があります。
そこに到着後また2回大きく違う水に移動させられると耐えられない金魚も居ますので念の為。
さてここからが本題ですが
100gの金魚とは中々大きな金魚ですね。
これなら色々な環境で濃度が高めでも(小さなものより)耐えてくれると思います。
※原則として大きいほうが高濃度に強い傾向があります。
アンモニア濃度が高いだけでは問題があるかどうかは判断できません。
また金魚は比較的アンモニアの高濃度には強く急激に上がるとダメですが徐々に上がる場合は5.0mg/Lを超えた色の時も元気に泳いでいました。
アンモニアはpHの数値で毒性が変わります。ですのでpHの数値を確認して頂かないと現在の3.0mg/Lが危険濃度かどうかは判断できません。
あと、温度も関係しますが、何よりもpHで決まるのでpHもご確認ください。
詳しくはこちらをご覧ください。
温度とpHとアンモニアの毒性の関係判定プログラム
到着時こちらは確認されましたでしょうか?
通販の場合は水を入れ替える事も多く添加物もあり判明させにくいそうですが、現在ではなく到着時の水がどうだったか?
あと調べようがありませんが通販業者さんの飼育場の水が亜硝酸塩だらけでは無かったか?が重要です。
お店の写真などでフィルターが無くエアーションだけして100%水替えで管理されている場合は怖いです。
10Lでは流石に少なすぎますし、20Lでも100gの金魚だと(24時間で全換水するとして)24時間を安全な範囲で維持できるか心配です。
現在は100Lにあげられたという事でこれなら安心ですね。
ただしあまりに大きな水量だと毎日100%替えるのは難しくなります。
そうすると2日に1回3日に1回となり、運悪く全てが悪くなった組み合わせの2日、3日というタイミングで金魚が急に弱る事が起きます。
24時間でリセットを繰り返す一番の理由はこの様な不運を避ける事にあります。
普通に考えれば大丈夫な事なのに、よりによって全てが悪い組み合わせになり問題がでた!そんな事が過去に何度もありました。
24時間交換なら殆どクリアできてる問題です。
例)温度の急変、金魚の粘膜放出のタイミング、金魚の糞尿の蓄積など小さな変化が全て悪い方向で同時発生
24時間で見ればあり得ないほどの偶然でも2日、3日となれば起きます。
ただし、今回は10Lや20Lではなく100Lなので多分、全てが悪く重なっても40時間なら耐えられるのでは?とも思います。
この点では金魚のサイズ、QTの水量共に僕は未経験なので確証はないですが、明らかに無理という内容では無いので注意したうえで継続して下さい。
くれぐれも水換えのタイミングを逃さないようにご注意下さい。
安心したり油断した時に不運は襲ってきます。
ここまでの経緯が部分的に不明なので何とも言えませんが、
(可能性1)水の化学組成が変わり過ぎて弱っている
(可能性2)最初から亜硝酸塩中毒になっていた
(可能性3)常在菌にやられて松かさ状態になっている
など色々な流れの可能性があります。
※これ以外にも可能性があると思いますが今回はこの3つでご説明します。
ここで(可能性1)ならこのまま化学組成を変化させず安定させていれば良い方向になりますが、
(可能性2)の場合は到着の時点で何をしても1週間くらいで死にます。
(可能性3)なら塩水浴か観賞魚薬浴で治療しないと治りませんし更に悪化します。
ここで(可能性2)はどうにもできません。
この時期に金魚を買う場合に避けられないリスクなので運が悪かったという事で諦めるしかないです。
問題は(可能性3)の場合です。これは正しく処置すれば治ります。
今となっては(可能性1)なのか(可能性3)なのかを判断するのは無理ですが、鱗が全開するという現象が(可能性1)で起きた経験がなくこの点だけが気になります。
勿論水質変化で弱って、それが原因で細菌感染すれば鱗を開く事もあると思いますので(可能性1)と(可能性3)の複合なのかもとも思います。
ネットでは自分で調べずに検索をして出回っている情報をそのままコピーする傾向があるので
が多いと思いますが、これだけが細菌ではありませんし、松かさ病(松かさ状態)の原因菌は他にもたくさんあります。
殆どは常在菌で最初から水槽に居るものや金魚の腸内に居る細菌などですが、これが何らかの理由で異常に増える事でこうした問題になると先日獣医さんに教えていただきました。
ですので
もし感染症を併発してるなら
◆薬で殺菌する
◆QTを毎回洗浄し清潔に維持して菌を増やさない
◆金魚を回復させて感染しなくする
これらの1つまたは全て、行わないといけないと思います。
エプソムソルトには殺菌効果はありません。
細菌が金魚の体内で増えてる場合は環境を綺麗にするだけでは殺しきれない事が多いと思います。
水質の安定こそが金魚にとって最高の薬ですが、このままエプソムソルト浴で維持するべきか?
塩水や観賞魚薬で殺菌するべきか?は何とも言えないです。
最初の塩水浴の時にお腹が膨れるか?を確認して、その後対策を考えて最善と思うことが見つかってから切り替えていれば選択肢は絞り込めたと思いますが、矢継ぎ早に方針を変更されているので現在では塩水浴に戻る事のリスクもあり簡単には選べません。観賞魚薬も同じ理由でこの短期間で切り替えるのは金魚にとってはとどめを刺すことになるかもしれないので躊躇します。ちなみにこのブログではトリメン(塩水浴)も非推奨です。
以上の事から、まずは現状維持しながら、これ以上の悪化を食い止めるように水を綺麗に維持し、水温に注意し(場合によっては置く場所をよく検討し)金魚の変化を細かに見て判断をする為の情報収集に努めるしかないと思います。
水温が高いと雑菌の繁殖が早まりますが、多くの常在菌は25℃以上で分裂できないか頓化するらしく水温が今どの辺かで運命を分かつ気もします。
最悪なのは20℃から25℃くらいです。
19℃前後というのは凄く微妙ですね。
今後上がれば確実に危険ゾーンですし、決して安全といえるほど低くも無いです。
極力涼しい場所に置いてあげてください。
また重症時は人間が近づかないほうが回復しやすいです。
【追記】
急性中毒の件、書くの忘れてました。
(可能性4)急激な水質の悪化による松かさ
最初の10Lや20Lのトリメンで急激な水質悪化が起きていた場合、松かさ状態になります。 アンモニア中毒からか、雑菌の異常な爆増からかは分かりませんが、過去に大きな金魚を小さなバケツで、又はたくさんの金魚を1つのバケツで治療した時に何度か起きました。
これはアンモニアか雑菌かは分かりませんが明らかに急性の問題で、アンモニア濃度がゆっくり上がる時には出ないですし、24時間で水が急に痛んだと分かるような時にしか出ませんでした。
これはニュータンクシンドロームと同じで環境を安定させるのが一番重要ですので水質や温度が変化しない環境で休ませる必要があります。
こんにちは。お忙しいなか、ご返答ありがとうございました。
現在の東錦の状態ですが、……瀕死です。もう長くはないと思います。まずはご指摘のとおり、環境をコロコロと変えた私の初期対応もまずかったと思います。
少ない水量の中で二日間はこばれてきたので、水が悪くなっているのは容易に想像でき、一刻も早く新水で薄めてやらなければ、そう思って焦っていたのだと思います。pHや他の水質検査もするべきでした。落ち着いて考えていれば最初からエプソムソルト浴をさせてやれたのに。
思い返せば最初から元気がなく、虚ろな感じで水面付近を浮遊していました。もっと繊細な対応が必要だったのに、また私の知識と経験のなさで金魚を死なせてしまうのは、どうにもやりきれません。
今朝、24時間で100リットル全換水しました。生臭いとも違う妙な臭いがしたからです。現在はもうたらいの底で転覆し、鰓だけがどうにか動いています。エサはもう食べません。
相談に乗っていただき、ありがとうございました。今後の金魚飼育に活かしたいと思います。
junさん こんばんは。
お返事ありがとうございます。
ベストなのは安定した水槽に水合わせして入れてやる事です。
塩水浴もエプソムソルト浴も薬浴も一切しません。
この時、その水槽にはその金魚しかいれません。
同時に何匹も到着した場合はそれらを一緒に入れるのは構いません。
可能なら分けたほうが良いですが同じ条件の金魚は一緒にできます。
ここで1週間でも1カ月でもゆっくりと休ませてやると旅の疲れも取れ環境の変化にも慣れ金魚は本来の強さを取り戻します。
僕がトリメンをしなくなった一番の理由はこの方法が圧倒的に金魚に優しいからです。
どうしてもトリメンしたい場合は、安定環境で休ませてからでも遅くないですし、そのほうが強くなってるので何をするにも突然死はしないだろう安心感があります。
実はこれ、元々は繁盛店の金魚屋さんのお兄さんから聞いた話がヒントになっています。
シーズン中は到着した金魚がバタバタ死んでしまう事故も時々起きるらしいのですが、その時に何度かの事故で何故かある場所に入れた金魚だけ死ななかったという話を聞きました。
お兄さんは何故だか分からないけど何度かそうなったので偶然ではないだろうと話をしてくださいました。
長くなるので確認させていただいた事を要約すると、長年使いふるしている大きなフィルターに繋がっている大型水槽で生き延びたそうです。逆に死んだほうは大きな水槽ではあるもののフィルターが無くほぼ毎日100%水替えで持たせてる水槽でした。
言い換えれば
前者は普通のろ過水槽なのでアンモニアや亜硝酸塩が処理されます。
後者は100%交換の真水浴みたいなもので毎日水替え直前はアンモニア地獄です。
僕はこの話を聞いてこの差が金魚の旅疲れの回復に大きな差を作ると考えたんです。
つまり到着時にトリメンすれば塩水であれエプソムソルト水であれ薬浴であれフィルターが無いので水質は毎日悪化を繰り返します。
元気な金魚は乗り越えられますが弱っていたらそのまま問題が出るチャンスが増えます。
僕が実施しているノントリートメントでの導入は生存率を上げるという点では非常に効果的であり、弱っている金魚であっても何とかウチの子になる様にゆっくりと休ませることが出来ます。
寄生虫がー、既存環境にない細菌がーをいう方も居られますが弱ってる金魚には出る問題でも元気な金魚には出ないので到着時に如何に速やかに元気な状態に持ち上げるかはとても大切だと思います。
体に卵がついいてても寄生されない事は多々ありますので。
例えば、昔、自分の金魚が導入中に寄生虫にやられて死んで、金魚屋さんに見に行ったらそっちの金魚は寄生虫も無く元気に泳いでました。
明らかにその水槽内の金魚の1匹をその中の水と共に家に連れて帰って寄生虫が出たのに、お店ではその兆候すら無いんです。
そう言う事が何度かあり、金魚が元気なら寄生すらされない(問題化しない)んだと考えるようになりました。
こうした事の積み重ねがきっかけとなり現在のように保護観察期間というものを作る事になったんです。
勿論、この方法を使う限りは(トリメンしないから)既存の金魚とは合流できません。
僕は3か月以上は隔離したまま飼育します。
色々試してきて最終的に圧倒的な安心感がある導入方法だと確信したのでもはや他を模索する事をやめてこの方法に完全に切り替えました。
何よりも新規導入魚の突然死の代名詞であるニュータンクシンドローム系の問題が出ないのでとても安心です。
ただしウチに来る前に亜硝酸塩中毒になっていた場合だけは死にます。
これらは記事に書いていますので興味があればご覧ください。
新しい金魚を死なせない為にやっている事
【シーズン中の注意点】金魚の中毒問題と購入後の対応
次回導入されるときは是非、3か月は隔離するつもりでトリートメントなしの導入をしてみてください。
濾過の安定した水槽を用意してから金魚を買いに行くと良いです。
こうすれば終始安定感がある中で見守れますので安心感が違います。
毎朝起きた時にドキドキして見に行かなくてもちゃんと生きてますw
でも最初の1週間だけ、亜硝酸塩中毒の可能性を考え松かさや転覆をして死ぬかもしれないという恐怖がありますが、1週間生きたらほぼその疑いはなくなるのであとは僕たち飼い主の責任です。
最後になりましたが
新規導入魚がまだ生きているのであれば、この先3日間何とか乗り切れるように水だけ管理してそっとしておいてあげてください。
回復する金魚であれば峠を越える事もあります。
こんばんは。療養中だった東錦ですが、今朝、亡くなりました。可哀そうな気もしましたが、解剖しました。素人が開腹して分かる情報などはわずかだと思いますが、それでも気になったときは写真を撮り、解剖しています。排泄腔からハサミを入れはじめると、白いまな板の上に薄茶色の水が広がりました。体内で出血していたようです。このときは血が体液に交じって薄茶色に見えているものと思いましたが、金魚部さんの記事「【シーズン中の注意点】金魚の中毒問題と購入後の対応」にあるブラウンブラッド病の可能性もあるのかなあ、と思いました。腹の内部を洗い流すと血で見にくかった臓器が出てきました。以前、お腹が膨れて死んでしまったらんちゅうを解剖した時もそうでしたが、後ろ側の浮袋が縮んでしまうと、沈没して転覆するんですかね。
その後、庭の木の下に埋めてやりました。新しい命に移行してくれればと思います。可愛い金魚でした。
度々の、丁寧なご返信、ありがとうございました。
junさん こんにちは。
お返事ありがとうございます。
そうですね。到着時に既に亜硝酸塩中毒になっていた可能性は消すことはできないと思います。
この場合は全て正しく処置しても急に弱り出し(松かさになる場合もならない場合も)弱り出してからはどんどん弱り続け、そこから数日で死にます。到着から数えると長く生きても1週間から10日がMAXだと考えています。
残念ながら、これだけはお店が水質検査してないと判明させられません。
基本的に金魚との出会いは一期一会なので見た時に気に入れば買うしかない
後日買おうとしてももう買われていてその個体とは二度と逢う事は無いと思いますので気にいれば買う流れになると思います。
でも亜硝酸塩中毒が多く出るこの時期はギャンブル性が高すぎるので僕は買わないようにするために極力金魚売り場には近づかないようにしてます。
昔観賞魚の協会か何かが調べた結果によるとシーズン中に買われた金魚の50%以上はそのシーズン中に死んでいるという結果が公開されてました。
なので僕はこの時期、金魚屋さんで多少(出来心で)見てしまって気に入ったのが居ても「多分1週間後には死んでる」と自分に言い聞かせて帰るようにしてます。
先日も冷凍アカムシ捕獲作戦でホムセンに行った時、顔が丸くて人懐っこい黒オランダが「連れて帰って!」という目で見てきたのですが見なかった事にしました。
沈没してしまうのはそうかもしれません。
それが唯一の浮力のコントローラーですので急に無くなったのであれば浮けなくなりますね。
他にも
転覆や沈没の原因として
脳みそがやられてるのかもしれません。
その場合も命令が正しく出せず、そうなります。
また
稚魚飼育で鱗が出来る前に浮袋がどのように仕上がってるか見てると
最初から1つしかない個体もいます。また2つあっても長いはずの後ろの浮袋が前より小さかったり・・・
それでも金魚は何とかバランスを取って上手く泳いでいますが、大きくなるとフラフラするのも居ます。
浮袋が不完全になるのは丸手の宿命なのかもしれませんのでウチではその事を考慮して冬はヒーター使ったり、フラフラしたら餌を減らしたり何とか乗り越えてくれと祈りながら世話してます。
こんばんは。細かいことですみません。シーズン中に買われた金魚の何%以上が死にいたるのでしょうか。当方の環境では0%となっているのですが……
junさん ご指摘ありがとうございました。
50%以上です。 打ち損ねたか消してしまったようです。
すみませんでした。
訂正しておきました。